教員を目指している方の中には、小学校教員か中学校教員かの選択に迷われている方も多いと思います。
私は、教育学部出身ではないので、中学校・高校の免許しか持っていませんが、小学校教員免許を取ろうと考えています。
ずっと同じ校種で働き続け、その道を極めていくのもとても素敵なことだと思います。
その一方で、どちらも経験してみて、自分に向いている方を見極めるのもよいな、と思っています。
今回は、周りの友人の体験談や中学校教員として働いてみての実践を元に、それぞれの校種のメリット、デメリットを比較していきたいと思います。
まずは結論から
自分にどちらが向いているか、という点で考えていただければよいと思います。
私が中学校教員を目指した理由は、以下の通りです。
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では、実際に小学校と中学校の「やりがい」、「大変さ」をそれぞれ比較していきたいと思います。
小学校の先生のやりがい
子どもが素直でかわいいところ
小学1年生は6歳、小学6年生は12歳と6年間の成長を見届ける場所でもある小学校。
入学したばかりはまだ幼稚園を卒業したばかりの本当に小さく可愛い存在です。
学年が上がるにつれて大人になってはくるものの、中学生と比べると、先生にすごくなついてくるので、可愛いですよね。
6〜12歳で心も体も大きく成長する6年間を見届けることができるのは、最大の魅力です。
また、この時期の子どもはとても活発で元気に溢れていますから、先生も活力をもらえることでしょう。
自分のクラスをもち、カラーを出しやすいところ
小学校の最大の特徴は、教科担任制ではなく、一部の授業(図工、体育、音楽、英語)を除いて、担任の先生が担当します。
学級を運営することはもちろん大変な反面、それ以上の大きなやりがいがあります。
担任となったら、学級の授業をどのようにすれば子ども達は興味を持って自ら進んで学んでくれるか、深い学びにつながる仲間との協力や対話がうまれるのか、授業のスケジュールに問題がないかなど、年間を通して自分のクラスの学習面に大きな責任を持って取り組みます。
また、日々の授業だけではなく、様々な行事を通して集団生活の中での協調性や責任感を育み、クラスが一丸となって取り組むことで達成感を得させます。
遠足や修学旅行などでは、楽しい思い出を子ども達とともに作り上げていきます。
中学校の先生のやりがい
専門性を発揮できる
中学校の先生は、担当教科というものがありますから、自分の学んできたことを存分に活かすことができます。
また、それぞれの専門を持った先生が集まっているので、とてもおもしろいです。
自分がその教科指導の「プロ」であることの自覚やそのプライドが「やる気」にもつながります。
多くの先生で1つのクラスを見ている安心感
中学校は小学校とは違い、教科担任制ですから、1人で自分のクラスを見るわけではありません。
それぞれの教科の先生が自分のクラスを見てくれているので、何か問題が起こった時に対応がしやすいです。
私は初任者のときに、中学校の教員でよかったと思いました。
初任者の時に受け持ったクラスが結構にぎやかなクラスで、よくトラブルなども起こりました。
その時に、私のクラスを見てくれていた教科の先生方が、様々なアドバイスをくれ、また相談しやすい環境だったので、乗り切ることができました。
子どもが大人になっていく過程を見ることができる
小学校を卒業したばかりの1年生は、まだどこか幼さが残っています。
しかし、卒業する時の中学3年生ともなれば、心も体もとても大きく成長して、ほぼ大人になっていきます。
3年生はこちらの話もよく通じるようになりますし、同じ目線に立って話ができるようになります。
中学1年生から中学3年生までの成長を見届けることができるのも、大きな魅力の1つと言えます。
小学校の先生の大変さ
全教科の教科指導とそれによる空き時間の無さ
小学校の先生の1番大変なところは、これに尽きるのではないかと思います。
まず、中学校と違い、国語も算数も理科も社会も全て、担任の先生が教えます。
毎日授業があるので、その日のうちに教科指導の準備をする必要があります。
多くの先生は、子どもたちが帰った後に準備をしていると聞きました。
また、中学校の先生であれば、授業のない空き時間というものが存在し、その時間に教科指導の準備や事務作業ができますが、小学校の先生にはそれがありません。
休み時間も小学校の先生は子どもたちと一緒に遊ぶことが多いので、全く休める時間はありません。
熱心な保護者が多い
中学生ともなれば、あまり保護者とやりとりをする機会も少なくなりますが、小学校は連絡帳のやりとりがあったりしますよね。
子どもがまだ小さいからだと思いますが、親が一生懸命かつ心配で、学校に連絡してくることも多いそうです。
中にはモンスターペアレンツのような親もいて、そのような親に苦しみ、うつ病になってしまう先生もいるほどです。
中学校の先生の大変さ
思春期の難しさ
中学生は思春期真っ只中です。
友達関係の悩みや自分自身に対する悩み、学習のつまずきなど、様々な問題に悩むのがこの時期です。
このような悩みに真摯に寄り添い、支えてあげるのが中学校の先生の大きな役割ともいえるでしょう。
また、そのような思春期特有の悩みから、登校できなくなってしまう不登校が増えるのもこの中学生の時期と言われています。
今は大体1クラスに平均2〜3人の不登校の子がいます。
そのような子どもの対応にも追われるのが、中学校教員の難しいところです。
部活動
やはりこの問題は1番ネックになると思います。
教員の勤務時間を無視して活動を行っているのが現状です。
徐々に働き方改革の流れになっているとはいえ、いまだに週末も部活動が行われています。
仕事と家庭の両立、プライベートとの両立が難しいと言えるでしょう。
最後に
いかがでしたか。
私は、土日も活動しなければいけない活動日の多い部活動の顧問になったら、小学校教員に転職したいと考えています。
ただ、どうしても全教科教えることや空き時間のなさに、自分が耐えられそうにないので、小学校に行くとしても、英語専科で行きたいなあと思っております。
この記事を読まれているみなさんも、どのポイントが自分的には譲れないところか、という点を検討していただければと思います。