注目キーワード
  1. 学級目標
  2. レク
  3. 道徳

生徒指導の極意〜怒る、叱る、注意するをしっかり使い分けよう〜

教員をしていると、いつも生徒と笑顔で過ごせるという状況だけではありません。

 

授業妨害をしたり、友達にひどい言葉を投げつけたり・・・・

 

正直、「いやだな・・・」と思うことももちろん起こりうるのです。

 

生徒同士のトラブルが起こった時にも先生が適切な指導をしていく必要があります。

 

今日は、先生が悩んでいる生徒指導、特に授業妨害について、考えていきたいと思います。

 

怒る、叱る、注意する、諭す・・・それぞれの違いは?

怒る

一般的に、教師の感情に任せて、自分の感情を吐き出すための言葉や行動を用いて、生徒にぶつけること

怒鳴るとは、この”怒る”の一種だと思います。

一般的にはよくありませんが、効果的に使う必要のある行動の1つだと思っています。

・殴り合いの喧嘩など、今すぐその言動、行動をやめさせたい時→つまり、緊急事態の時

叱る

叱るは、『相手へのアドバイス』とも言われています。

相手のことを思い、行動や言動を注意したり、アドバイスをしたりすることを指します。

叱る時には、「優しく叱る」という表現があるように、冷静に、優しく叱ることが大事かもしれません。

注意する

辞書としての意味は、”傍から気をつけるように教えること、忠告”です。

気をつけるように教えてあげる、ですので、叱るの一歩手前なのかな、と個人的には思っています。

「友達を傷つけそうだな。」とか「怪我しそうだな。」など、生徒の行動を見て、事前に「気をつけた方がいいよ。」と言ってあげるようんイメージですね。

諭す

辞書としての意味は、目下の者に物事の道理をよくわかるように話し聞かせる。納得するように教え導く”です。

教諭という言葉も、”教え、諭す”という意味があるように、本来ならば、この”諭す”という指導を通さなければならないと考えられます。

 

怒るは緊急事態のみ、基本は諭すこと。効果的に、使い分けをしよう。

授業妨害への対応

 

若い先生が必ずぶつかる問題と言っても過言ではありません。

 

私も3年目の頃まではよく悩んでいました。

 

周りの先生に相談したり、授業を見にきてもらったり。

 

できる対策を考え、必死に改善しようと努力してきました。

 

その甲斐もあり、今では全くそんな悩みをもつことはなくなりました。

 

さて、みなさんの学校で起こる授業妨害とは、どんなことでしょうか?

 

私は以下のようなことを山ほど経験してきました。

  • 席が離れている者同士で、授業中に普通の声でおしゃべり
  • 体が斜め、横を向いている
  • 授業中集中できない
  • 注意すると暴言を吐く
  • 常にざわざわ、ガサガサ、落ち着きがない

 

しまいには、個人面談等で、「英語の授業が集中できないほどうるさいのだが、どうなっているのか。」というご意見を頂いてしまったり・・・

 

本当に苦しかったです。

 

では、どのように乗り越えていったのか、お話しします。

騒ぐ暇もないほど、楽しく、充実した授業を作る

 

生徒が騒ぐ大きな理由の一つとして、「授業がつまらないから。」というのがあります。

 

ならば、「楽しませようじゃないか。」と思い、様々な工夫をしました。

①ゲームを取り入れる

生徒は、ゲーム感覚で学べるものが大好きです。単語を覚える活動も、ただ書くのではなく、ビンゴ形式にしたり、英作文もクイズ作りとして取り組ませたり、ひと工夫で楽しくなる活動が多くあります。

②「静・動」を大切にする

生徒は退屈さが嫌いです。50分間、同じ姿勢で座り、先生の話を聴き続けるのは結構きついものがあります。

 

大人でも辛いですよね。

 

私は、授業の中で、「静・動」の使い分けが大切だと思っています。

 

「静」の活動 「動」の活動
  • ノートを書く
  • 先生の話を聞く
  • 問題を解く
  • クラスメイトとのコミュニケーション活動
  • 音読
  • 班活動

 

これらを、授業の中に効果的に取り入れることで、マンネリ化を防ぐことができ、メリハリのある授業へと変わっていきます。

③学ぶ権利は等しくみんなにあたえられていることを伝える

騒いで、授業妨害をしている子、そんな中で一生懸命授業に取り組もうとしている子、寝ている子、等しく学ぶ権利があります。

 

騒いだり、寝ていたり、自分から学ぶ権利を放棄している子は、自ら権利を放棄しているので、自分がいいのなら、それでいいでしょう。

 

しかし、授業妨害により、等しく学ぶ権利を侵害されている子は、どうでしょう。

 

「権利を奪われている状態」なのです。

 

授業妨害があったときには、この話をクラス全体に伝えることにしています。

 

④生徒を受け入れるが、決して諦めない

騒いでしまう生徒、授業中に暴言を吐く生徒など、それが教師に向けられているのものだととても腹が立ちますよね。

 

ただ、生徒と同じように「戦闘モード」にこちら側もなってしまうと全くもって解決しませんし、嫌な雰囲気になっていきます。

 

一度、腹が立つことが起こったら、3秒心の中で数え、「今はそんな風に言いたいんだなあ。」と一旦受け入れてみてください。

 

そして、次はどんな風にその生徒を「楽しませるか。」を考えてみてください。

 

最後に

先生も人間ですから、いろいろある中で怒鳴ってしまったり、感情のままに生徒に強く言ってしまったりすることはあると思います。

 

私がいつも心に思っているのは、「いつも怒っている先生は信頼されない。いつもは優しいが、怒らせたら1番怖い先生が生徒から信頼される。」ということです。

 

みなさんも、怒る、叱る、注意する、諭すをうまく使いこなし、素敵な先生でいてください。

 

 

最新情報をチェックしよう!