英語の授業で、音読は欠かせない活動の1つですよね。
正しくやれば、英語の力をグンとアップさせることができます。
中学校のクラスには、学力層が多様な生徒たちがいます。
なるべく多くの生徒たちにとって、効果が出る音読のやり方について、お話ししていきたいと思います。
①スラッシュリーデイング:レベル★
これは本当に英語が苦手な子向けのリーデイング方法です。
意味のかたまりごとにスラッシュをひいて、そこで区切りながら練習していきます。
例えば、”I want to be an English teacher.”という文だったら、”I/want / to be/ an English teacher.”というようにです。
二語以上が難しかったり、意味のかたまりごとに捉えるのが難しい場合は、一単語ずつ区切りその都度リピートする方法もあります。
②ロールプレイング:レベル★★
ロールプレイングとは、その名の通り、役割ごとに読む人を決めるやり方です。
教科書では、多くのページで、2人での会話を扱っています。
まずは、先生の後に続いて、何度も音読練習をし、先生と生徒でロールプレイングをします。
その後に、2人ペアになり、ロールプレイングを行います。
これは、授業で最もよく行われているやり方だと思います。
しかし、ペアの組み方には配慮が必要です。
英語が全くできない、苦手同士のペアだと、何もできずに終わってしまうことがあります。
③同時通訳法:レベル★★★
これは、英語が割とできる子向けかもしれません。
しかし、習熟度別の授業でなければ、英語がすごくできる子からできない子まで一緒にクラスにいますよね。
どちらかに合わせれば、一方がとても退屈な授業になってしまいます。
そこで、この「同時通訳法」をご紹介します。
簡単に言うと、「ペアの人に英語を言われたら、即座に日本語に訳す、日本語を言われたら、英語に訳す」ということです。
生徒① | 生徒② |
私は毎日、ピアノの練習をします。 | I practice the piano every day. |
What is your favorite subject? | あなたの好きな教科はなんですか? |
私はこれを教科書の本文を練習する時によく行っています。
同時通訳は一文ずつ行います。
何度も練習し、日本語の意味も全体で確認した後ですが、やはり問題は「英語ができない子」です。
即座に訳すことはかなりハードルが高いです。
そんな子のために私は本文の英語とスクリプトを渡しています。
Reading Practice |
A: ○教科書の英語そのまま
I visited my aunt in Hawaii during summer vacation. There is a beatiful sea near her house. I swam there. I bought Aloha-shirt too. |
B: ○覚えてほしい単語のみを日本語に
I (訪れた)my aunt in Hawaii (〜の間に) summer vacation. There is a(美しい)lsea near her house. I (泳いだ) there. I (買った)Aloha-shirt too. |
C: ○全て日本語訳
私は夏休みにハワイにいるおばを訪れました。 彼女の家の近くには美しい海があります。 私はそこで泳ぎました。 アロハシャツも買いました。 |
これは、別の読み練習として、使うのですが、同時通訳の時に、苦手な子はこれを見てやっています。
④スタンドアップリーデイング:レベル★★★
Reading Practice |
A: ○教科書の英語そのまま
○英語を見てそのまま読みたい子におすすめ I visited my aunt in Hawaii during summer vacation. There is a beatiful sea near her house. I swam there. I bought Aloha-shirt too. |
B: ○覚えてほしい単語のみを日本語に
○少しでも日本語から英語に直す練習をしたい子におすすめ I (訪れた)my aunt in Hawaii (〜の間に) summer vacation. There is a(美しい)lsea near her house. I (泳いだ) there. I (買った)Aloha-shirt too. |
C: ○全て日本語訳
○自分の頭の中で完全に英訳に挑戦したい子におすすめ 私は夏休みにハワイにいるおばを訪れました。 彼女の家の近くには美しい海があります。 私はそこで泳ぎました。 アロハシャツも買いました。 |
さっき出てきたこの紙を活用するやり方です。
これは、A4の紙に印刷されており、教科書の本文、第一課ごとに配っています。
A,B,Cというのは、レベル別です。
A,B,Cの境目は点線になっています。
自分のレベルに合わせて、そこだけを見るように点線で折ります。
これは、ペアではなく1人で読み練習を行います。
全員立ち、自分の決めたレベルで、4回読んだら座ります。
2回読んだら、できる人からレベルアップするように声をかけます。
最初からCでやっている子は、覚えていうことに挑戦させます。
最後に
音読は、効果的にやれば、必ず力が付くと思っています。
中学生になると、なかなか音読をやりたがらないこともあります。
常々、音読の大切さを伝えていくこと、「声を出すことが英語上達の秘訣」と唱えることが大事だと思っています。
今日ご紹介したやり方の1つでも参考にしていただければ幸いです。