所見の文化がまだ根強いですよね。
私の学校では、年度末のみ所見を掲載するということになりましたが、多くの学校では毎学期所見を書いているのでしょうか?
前回、所見についての記事を書き、とても多くの先生に見ていただいているようなので、第二弾を更新したいと思います。
所見のコツ①パターン化する
所見を書く時に迷うのが、「どうやって書き始めたらいいのだろう。」ということではないかと思います。
そもそも、所見の文字数が決まっている以上、書き方をパターン化してしまえば、とても楽になるのです。
所見のパターン
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私はこのパターンで所見を書いています。
パターン化することによって、書き出しに迷ったり、構成に悩む時間が減るので、効率的になります。
書き出しの言葉のパターン
→その子の頑張りを総括して認めてあげる一言を添えるのがGOOD!
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その子の頑張りを認めるエピソードを書く
→日頃の授業の様子、委員会・係活動の様子、部活動の様子、友達との関わりの中での様子、行事での取り組みの様子
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その子の頑張りを1人ずつ思い出して書くのはとても大変です。
中には失礼ですが、「頑張りが見つけられない・・・・」なんて生徒がいることもありますよね。
そんな時におすすめな解決策を3つ紹介します。
自分以外の人から意見を聞くことで、新たな発見があります。
所見のコツ②誰に向けて?の所見なのかを考える
所見は誰に向けて書くものでしょうか?
生徒?それとも保護者?
どちらに向けてでもあるけれど、日頃の学校での様子を伝えるという目的では「保護者」なのかな、と思います。
保護者に向けてという意味でも、所見を書く上で、気をつけていることがあります。
それは、「保護者が読んでいて嬉しくなる、我が子の成長を感じることができる」内容を書くことです。
基本的には、上に述べていることを意識して書いていけば、保護者が喜ぶ内容の所見を書くことができます。
ここでは、やってはいけないNG集をお伝えします。
NG①保護者の知っている情報を書くこと
保護者は、「学校でのこどもの様子」、「普段知らない我が子の新たな一面を知りたい。」のです。
「〇〇大会で入賞することができました。」、「水泳で新記録を達成することができました。」など、知っている情報を書くのはナンセンスかなと思います。
NG②その子の課題を中心に書くこと
課題を中心に書く先生もいます。
それはそれでその人のやり方かなとは思いますが、私はその所見を読んだ生徒がすごく落ち込んでいたのを見たので、反対です。
成長の差はあれど、「頑張っていることを見つける」のも、私たちの仕事だと思います。
「〜を指導しました。」、「これからはもっと〜できるように努力していきましょう。」など、課題について多く言及する所見文は避けたいものです。
NG③所見文例集の通りの所見を書くこと
今は、これほどにネットが発達し、所見の文例集も検索するとたくさんでてきます。
所見の文例集を集めた本もたくさん出回っています。
参考にする分にはとても良い勉強になると思いますし、活用されるのもよいと思います。
しかし、文例集を見てしまうとどうしてもそれに引っ張られてしまうこともありませんか?
私はそのタイプなので、なるべく自分で一から書くようにしています。
また、保護者の中には、ネット上で所見例などを見ている人もいるかもしれません。
なるべく、先生の言葉で、所見を書くようにすると、保護者の心へす〜っと入っていくのではないでしょうか?
所見のコツ③不登校の子への所見の書き方
これだけ、不登校の生徒が増えている時代ですから、各クラスに2〜3人不登校の子がいるなんてこともあるでしょう。
不登校の子の所見はとても難しいと思います。
定期的に会って、話ができる子ならまだしも、1年で一度も会えない、そもそも連絡すらつきにくいという子もいますよね。
定期的に会えたり、電話などでも話ができている場合は、その子が頑張っていることや努力していること、先生が気づいた変化などについて書いてあげると良いと思います。
1年で一度も会えない、そもそも連絡がつきにくい不登校の子の所見の書き方
→先生の思いを書いた手紙形式でよいのでは?
例)この1年でなかなか会うことは難しかったですが、日々目標をもって生活をしていることと思います。小さな目標をたて、積み重ねを大事にしていけると成長につながっていきます。来年は、中学校最後の1年となります。卒業後の進路を少しずつ一緒に考えていきませんか。 |
あまり信頼関係を築くことができてなく、会えてないとなると、その子を褒めるような内容も見てあげられないし、無理に書こうとしても嘘っぽくなってしまうと思います。
正直に、先生がその子へ手紙を書くような気持ちで書いてあげるといいのではないかと思います。
最後に
いかがでしたか。
所見の書き方に悩む先生の力に少しでもなれたら嬉しいです。
前回書いた記事も参考にしてみてください。→中学校の所見の書き方〜もう所見で困らない!〜