夏休み明けは、子どもにとっても、先生にとっても一番「限界」に近い状態なんです。
厚生労働省では、新学期が始まる8月末から9月はじめまでの間に、子どもの自殺が増加することを明らかにしています。
大人も子どももリフレッシュできたかと思える夏休みですが、休み明けは無理せず、ゆっくりとリスタートしていくことが必要です。
夏休み明けの生徒の様子
生徒たちの中には、夏休み中の比較的ゆったりした時間の流れから、学校のバタバタした時間の流れに適応できず、学校に行きたくないと思う生徒もいます。
他にも、
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様々な要因が考えられます。
学校に行きたくないと思う気持ちは少なからず、誰にでもあるかもしれません。
しかし、ちょっと気をつけたい生徒の様子をご紹介します。
①だらだら生活が抜けてない、昼夜逆転している
夏休み中も両親が仕事で不在だったりして、自分の好きなようにゲームやインターネットにどっぷりはまってしまっていた子。 話しかけてもなんだかぼんやり、眠そうにしていて、時間や提出物にルーズになりがち。授業中も集中できていないかも。 ⇨丁寧に話を聞いて、気持ちが学校に切り替えられるよう、フォローをする。早めに保護者に連絡し、協力してもらう。 |
②急激に体型の変化がある
これは本当に要注意です。痩せてしまった場合、今までは学校の給食で栄養をとっていた可能性があり、家庭で十分な食事を与えてもらっていないかもしれません。ここから、ネグレクト・虐待が発覚するケースもあります。 →生徒から丁寧に心配だという旨で、話を聞き、保健室や管理職などに情報を共有しておく。場合によっては、子ども家庭支援センターや児童相談所と連携して、子どもを保護する場合もある。また、すぐに保護者に繋げてはならない場合もあるので慎重に。 急激に太ってしまった場合、生活リズムが乱れたり、暴飲暴食をしている可能性があります。 →教員間で情報を共有し、今後の学校生活の中で見守っていく。改善されないようなら、保護者へ一報を。 |
夏休み明けの学級経営のポイント
先ほどお話ししたように、夏休み明けは学校の対するモチベーションが様々な生徒がクラスにいます。
そこでいきなり学校の時間のペースに巻き込むのは、生徒にとっても、教員にとってもとても負担になります。
私が新学期のスタートとして提案したいことの1つ目は、「1つ1つを丁寧に、スロースタート」です。
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これくらいのスロースタートにして、学校のリズムに体が慣れていきたら、徐々にペースアップする必要があればしていけばよいのです。
2つ目は、「生徒の様子を丁寧にみる」です。
先ほども述べましたが、新学期には様々な不安を抱える生徒も多いです。
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2学期は、1学期と異なり、学校、新しいクラスにも慣れてくる時期です。
裏を返せば、「学級が荒れやすい」時期とも言えます。
今お話しした2つのポイントを大切にしながら、「メリハリ」もより意識していけるとさらに良いです。
夏休み明けの先生の様子と伝えたいこと
夏休み明けの2学期は、行事が目白押しになります。
束の間のリフレッシュ期間を経て、学校の忙しさについていけなくなることもしばしばあります。
教員という仕事は、鬱による休職率も高いです。
やるべきことがたくさんあるのは重々承知しています。
しかし、これらのことを提案させてください!
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学校の状況やクラスの状況、勤務年数よっても、仕事の内容、大変さは違ってくると思います。
手を広げただけ仕事が湧いてくるのもこの仕事の特徴です。
手を抜くとは違いますが、時には妥協することも必要です。
大切なのは、「自分自身」なのですから。
気持ちを楽に働きましょう。
最後に
夏休み明けの憂鬱さはきっとみんな一緒なんだと思います。
だからこそ、生徒の様子を注意深く見守り、先生自身も大切にして、この期間を乗り切っていくことが大切です。
ともに頑張っていきましょう。