前回は小学校の英語教育について、書きました。
小学校の英語の内容って何をやればいいの?〜必修化の理想と現実〜
小学校にはまだまだ英語の専科の先生の配置が追いついておらず(全体の5%)、教科書1つで
手探り状態の授業が展開されていると思います。
教科書の内容
2020年度から文部科学省から、『We Can!』シリーズを使っています。
小学5年生で①を、小学6年生で②を終えるような構成になっているようです。
教科書の内容
We Can!①:小学校5年生扱う内容 |
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We Can!②:小学校6年生扱う内容 |
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中学生で扱うような不定詞の内容までも盛り込まれています。
詳しくは中学校に行ってから、丁寧に文法から教えますので、小学校の英語の授業の目的は、やはり「英語で表現することが楽しい!」と感じられるようにすること、英語への興味を高めることです。
授業の展開例
小学校の先生がいきなり英語の授業をするのは、とても大変だと思うのです。
型通りというのも、先生方のオリジナリティーが失われてしまうとも思いますが、参考程度に授業の展開例を載せておきます。(アレンジなどご自由に使ってください!)
授業の流れ
- 単元:When is your birthday? (We Can! ①)
- 4技能:Speaking(S),Listening(L),Reading(R),Writing(W)
- 45分授業
展開 | 4技能 | 学習活動 | アドバイス | 時間 |
greeting(あいさつ) | L,S | クラス全体でのあいさつ
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3min |
Singing(うた) | L,R | 歌詞カードをみながら全員で歌う
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5min |
Key sentence
(今日の重要表現) |
L,S,(R),W | When is your birthday?の導入、説明
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20min |
Review | S,R | 今日の振り返り
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5min |
中学生を教えているので、小学生に45分の授業でどこまで伝え切れるかは想像するしかなかったので、若干詰め込みすぎな部分もあったかもしれません。
先生方の判断で、順番を入れ替えたり、工夫をしてみてください。
最後に
いかがでしたか。小学校の教科書の指導書などにも目を通してみました。
その中では、文法導入→教科書を進めていく→自己表現(自分ごとに置き換えて表現する)というような順番で授業を展開するのが望ましいように書かれていました。
しかし、授業をしていくと、子どもは自分の身に置き換えて考えられないと知的好奇心が刺激れず、興味をもてずに終わってしまうことが多いように感じています。
今回の単元だったら、「自分の誕生日は英語でなんて言うんだろう?」と思うような発問ができなければ、ただの文法を説明して、定着せずに終了と言うことになってしまいます。
どの単元でも、どの文法事項でも、「自分のことを表現したい!」を大切に授業を展開されていくと、良いと思います。