近年、授業での「話合い活動」がとても増えたように感じます。
自分自身が中高生だったころ、話合い活動はほぼなかったように記憶しています。
ところが、大学生になると、ゼミが始まり、その他の講義でも話合い活動がメインとなりました。
とても戸惑い、うまく話合いができなかったことを覚えています。
私は、アメリカの大学へ留学していたのですが、現地の子どもたちが小学生くらいから話合いを積極的にする姿にとても驚きました。
その時、「日本の教育でも話合い活動を取り入れていかないと取り残される・・・」と感じたのを覚えています。
教育現場での話合い活動の目的は、「思考力・判断力・表現力」を育み、世界の人々と対等に対話できる人間を育てるためだと考えています。
話合いの人数
目的に応じて、人数や座席の形に工夫すると、さらに効果的に話合いが進められます。
それぞれご紹介していきます。
人数 | 目的 |
2人 |
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3〜4人 |
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5〜6人 |
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目的の応じて人数を分けてみました。
3〜4人班が学習に最適な形と言われ、授業ではこの人数で学習活動を行わせることが多いことから、「学習班」とも呼ばれています。
5〜6人で学習に取り組ませていたのですが、「参加しない人が2人くらいいても成り立ってしまう人数」と指摘されてことがあります。
「確かに、3〜4人だとやらざるを得ない状況になるな!」と思ってから、ずっと目的を考えて班の人数を決めることにしています。
話合いの座席の形
話合いの人数に続いて、座席の形も様々あり、目的別に使い分けると、効果的です。
座席の形 | 目的 | メリット |
コの字形
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小グループ型
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《3〜4人班》
《5〜6人班》
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コの字型での活動は普段はあまりしませんが、学級会や学級討議のように、クラス全体で話し合うような時にはとても有効な方法です。
話合い活動で活用できるアイテム
特に班での話合い活動には一人一人に割り振られる役割や話合いに役立つアイテムのが必須ですよね。
GIGAスクール構想が進められている今、1人1台ダブレットが支給され、話合いなどもそれらを活用したものになり、全員の意見がそれらのタブレットを介して、教室の大型スクリーンに瞬時に投影される時代もそう遠くはないかもしれません。
しかそ、現在はまだ整っていない学校も多く、先生方の中には、「なんでもデジタル化」されてしまうことに不安を覚える方もいると思います。
私自身も、タブレットの良さも、従来のやり方の良さもあると思っています。
こちらもその状況やクラス、授業の内容に合わせて使い分けをしていけばよいのでは?と考えています。
ホワイトボードの活用
ホワイトボードの大きさなど | メリット | デメリット |
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※これらのデメリットは指導の工夫で改善できると思います。
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みなさんの学校にはホワイトボードが各クラス常備されていますか?
私の学校には、学校の取り組みの一貫で、ホワイトボードが各クラス6枚あります。
ただし、4人班の時にはホワイトボードの数が足りないので、数枚自分で買い足しました。
付箋の活用
私はマッピング,ブレインストーミングなどの活動には付箋はとても便利だと考えています。
付箋の大きさなど | メリット | デメリット |
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※付箋をA3ぐらいの紙に貼らせてグループ分けさせた後に、大きくマーカーでグループの名前を書かせることで少しは解消するかもしれません。
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最後に
いかがでしたでしょうか。
話合い活動をしない授業はないというくらい、欠かせない活動になっています。
だからこそ、話合いの質を高めていくこと、どんな状況でも前向きに話合いができるよう授業をしていかなければならないのかなと思いました。
次回は、「ワールドカフェ形式」の話合いについてお話ししたいと思います。